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松岡正剛の千夜千冊・1580夜

松岡正剛の千夜千冊・1580夜
ベアント・ブルンナー『 水族館の歴史 - 海が室内にやってきた - 』
URL> https://1000ya.isis.ne.jp/1580.html


 かくていまや伝説となっていることだが、チャールズ・ワイヴィル・トムソン卿が英国海軍の帆船チャレンジャー号に乗り込んで、世界363カ所の海域の調査をして、その成果を実に38巻におよぶ大部の本にしたことが、世界に水族館が生まれるトリガーとなったのだった。
 トムソン卿のチャレンジャー号は本にも影響を与えた。ヨハネス・ヴァルターの『海洋学概説』、レオン・ソンレルの『海の底』、ジュール・ミシュレ(78夜)の『海』、ヴィクトル・ユゴー(962夜)の『海に働く人びと』、ジュール・ヴェルヌの『海底2万里』が、ここから生まれた。