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インターネットの基本構造に詳しくない読者はわかりにくいかもしれないので、村井純の最近編著『インターネットの基礎』(角川学芸出版)などを参照されたい。村井の本のなかで一番出来がいい本だ。
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アカマイ(Akamai)は顧客のデータをインターネット上で迅速に配信することに特化した多国籍企業だ。いいかえれば、他社からの依頼でコンテンツの配信を代行している企業である。
ギョーカイ用語で平たくいえば、CDN(Contents Delivery Network)の中でCDS(Contents Delivery Service)をしている企業にすぎない。それなのに大きい。また深い。
昨年段階で92カ国に15万台のサーバーを置いている。23カ国、49都市に拠点をもっている。本社はアメリカのマサチューセッツ州ケンブリッジにあって、従業員は2年前で4300人以上、2013年の年間売上は15億8000万ドル(1580億円)になる。
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インターネットは、ルーターが複雑な処理をおこなわずに単純な処理ばかりに専念するかわりに、末端機器のほうがパケットデータのやりとりを負担するという設計思想になっている。この「末端ががんばる」というふうになったところ、つまり勝手に分散処理がどんどん進むというふうにしたところが、インターネットがやたらに大成功した理由だった。
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