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松岡正剛の千夜千冊・1587夜

松岡正剛の千夜千冊・1587夜
北村道子『衣裳術』
URL> https://1000ya.isis.ne.jp/1587.html


 きっとミッちゃんにとって衣裳は道具なのである。もっとちゃんと言うと、まさしく「道の具」なのだ。「道」(どう)は道子の道で、TAOの道であり、武道や茶道の道だ。
 この哲学は、いい。大前提にタオイズムがある。ぼくはカトリーヌ・デスプ(1445夜)の『女のタオイスム』というめずらしい本を千夜千冊したことがあるけれど、そこには「性・命・心・気」が道一気でつながっていた。全真教の孫不二がそういうタオイストだったし、そもそも始原の老子(1278夜)が「水」と「母」なのだ。デスブのフランス語でいえば、「性」はナチュール・イネ、「命」はフォルス・ヴィタル、「心」はエスプリ、「気」がアンプロシアなのだ。