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松岡正剛の千夜千冊・1596夜
小林祥一郎『死ぬまで編集者気分』
それにしても平凡社が百科に賭けた壮図は忘れがたい軌跡をのこした。しかし、エンサイクロペディアにしてもエンサイクロメディアにしても、問題は構成編集力なのである。
本書には、柳田国男(1144夜)と郷土生活研究所が手掛けた『綜合民俗語彙』の31分類のこと、マクミラン社が手掛けて平凡社が翻訳刊行した『西洋思想大事典』の単位観念(unit-idea)のこと、モンダリドーリ社がディドロ(180夜)の百科全書から図版を集めてジャック・ブルーストが再編集してみせた『フランス百科全書絵引』のことも紹介されていたが、これらには格別の構成編集力があった。
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