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松岡正剛の千夜千冊・103夜

松岡正剛の千夜千冊・103夜
芳賀綵・佐々木瑞枝・門倉正美『あいまい語辞典』
URL> https://1000ya.isis.ne.jp/0103.html
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 たとえば「加減」。「いいかげん」はお湯加減や味加減がいいばあいもあれば、ちゃらんぽらんな意味の「いいかげん」もある。これをわれわれは絶妙に使い分けている。たとえば「結構」。もう必要がないばあいの「結構です」も、「いいですねえ」の「結構ですねえ」もあるし、さらにどうでもよくて「ふんふんケッコー、ケッコー」と受け流す結構もある。本来の結構の意味は、まさに結び構えた姿のことである。
 このへんのこと、『外は、良寛。』(芸術新聞社)でも書いておいたように、ぼくはこれをトワイライト・カテゴリーと呼んでいる。二つの光をもつ言葉という意味である。