松岡正剛の千夜千冊・1047夜
アラン・ブルーム『アメリカン・マインドの終焉』
URL> https://1000ya.isis.ne.jp/1047.html
〜
これはアメリカの若者の魂の状態に対する変な告発書である。
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それにこの本は1980年代の後半までの現状を背景にしているので、その後のアメリカの変化は勘定に入らない。
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ドイツ思想、とりわけ「ニーチェのニヒリズム」と「フロイトのディープエゴ」が、アメリカでは思想の咀嚼ではなくて、ライフスタイルになったということが問題らしい。
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残念ながらというか、案の定というか、日本もまたいまや「ライフスタイル絶賛」に突入している。ようするに個々人のちょっと目立ったライフスタイルに、マスメディアもケータイ文化もリトルマガジンも屈服することをはっきり選び始めたのだ。浮きうきと――。「個人主義」「アイデンティティ」「自分さがし」を筆頭に、「私の城」「こだわり」「おたく」「オレ流」「自分らしさ」「マイブーム」なんてところが光を浴びて跋扈した。
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アラン・ブルーム『アメリカン・マインドの終焉』
URL> https://1000ya.isis.ne.jp/1047.html
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これはアメリカの若者の魂の状態に対する変な告発書である。
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それにこの本は1980年代の後半までの現状を背景にしているので、その後のアメリカの変化は勘定に入らない。
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ドイツ思想、とりわけ「ニーチェのニヒリズム」と「フロイトのディープエゴ」が、アメリカでは思想の咀嚼ではなくて、ライフスタイルになったということが問題らしい。
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残念ながらというか、案の定というか、日本もまたいまや「ライフスタイル絶賛」に突入している。ようするに個々人のちょっと目立ったライフスタイルに、マスメディアもケータイ文化もリトルマガジンも屈服することをはっきり選び始めたのだ。浮きうきと――。「個人主義」「アイデンティティ」「自分さがし」を筆頭に、「私の城」「こだわり」「おたく」「オレ流」「自分らしさ」「マイブーム」なんてところが光を浴びて跋扈した。
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