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Macrobiotic Magazine「むすび」No.712

2019/01 Macrobiotic Magazine「むすび」No.712


今月のことば◎ 『医学とマクロビオティック—日本綜合医学関西大会で考えたこと—』小島秀樹


特集◎持続可能な社会を食から

食品ロス削減全国大会 in 京都

・毎日ご飯1杯分の「食品ロス」

・食品ロスを減らすために


 【食品の管理】

 □食品収納場所の数を減らす

 □期限表示だけで判断しない

 □良いものを少なめに購入するよう心がける


 【買い物時の工夫】

 □空腹で買い物しない

 □パック売りを冷静に判断する

 □期限の早いものから購入(棚の後ろから取らない)


 【発想の転換】

 □スーパーやコンビニを自宅の冷蔵庫・食品庫と考え、買い込まない

 □「売り切れごめん」こそ良い店の証拠と考え、ひいきにする


【あるものの有効利用】

 □おすそ分けをする


【その他】

 □小皿を多用する

 □環境負荷の高い肉類はとくにムダのないように

 □フードドライブ(家庭で余った食料品を持ち寄り、必要とする人々にフードバンクなどを通じて寄付する活動)への協力など


【外食時でのはたらきかけ】

 □小盛りにしてもらえるか確認する

 □食べ残した料理を持ち帰るためのドギーバッグの利用推奨

 □「30・10運動」(乾杯後30分間とお開き前の10分間は自分の席で料理を楽しみ、食べ残しを少なくする)


【社会へのはたらきかけ】

 □フードバンク(企業からの余剰食品や規格外商品、賞味・消費期限内の食品などの寄贈を受け、無償で必要な人や団体に提供する活動)への理解と協力など


■滋味旬菜 2019/01

「次世代に伝えたい心と身体が喜ぶおせち」

・食養雑煮

・高野サンド、こぼう昆布巻き、松れんこん

・祝い煮しめ

・煮なます

・黒豆、たたきごぼう、田作り


■しんちゃんのよろず相談所・第37回 山村慎一郎

『ビューティーアップ講座3』

口元のお悩み(唇の乾燥・唇の色・はり)は消化器と関係

【陽タイプ】

 上唇は胃、下唇は大腸の状態を現します。

 陽の中でも、肉や赤身のお魚が好きな、さらに陽性タイプにおすすめするのは、果物や香辛料、ニンニク、ニラ、玉ネギなどのニオイの強い野菜、五葷(ごくん)を中心に芋やジャガイモ、トマトといったナス科野菜です。生食の割合を増やしましょう。

【陽陰タイプ】

陽性なのですが甘い物や果物も好きなタイプです。


気分的に落ち込みやすい人は甘い物やアルコールに注意

【陰陽タイプ】

 陰性なのですが、肉・魚・卵なども食べるタイプです。

甘い物が多いと血糖値が乱高下して、気持も行動もアップダウンを繰り返します。体に水が溜まっていると浮腫みやすくなるのですが、特に雨の日には気持ちが落ち込みやすく、憂うつになります。

また、乳製品脂肪は首やアゴ、二の腕、乳房、お腹、尻につきやすく、脂肪がたくさんつくと、ろうそくの溶けたろうのように垂れてくるのです。

 対策としては、体に溜まりすぎた水分を出す必要があります。つまり利尿、排便、発汗です。

甘い物は腸内環境を崩します。腸=脳ですから、直接心に響きます。甲状腺や副腎が病み、体も心も重くて動きません(副腎疲労)。

 ここから脱するには、第一に甘い物やアルコールは週3日間完全に休むこと、朝日を浴びること、軽い運動する。そして体から余計な水分を追い出し、ミネラル補給すること。これに尽きます。


辛味の食材やお餅などで まずは体を温めることから

【陰陰タイプ】

 しっかりご飯を食べていないので、気が足りなくて体が冷えている場合が多いです。…スイーツ好きのベジタリアンにこのような方が多いです。

お米は餅米や黒米をよく食べるようにします。体調が整ったら「白米餅」をしょっちゅう食べましょう。体重が増えて力がみなぎり、調子が良くなってきます。

また症状が重い方は、初めのうちは豚肉や鶏肉、魚や貝類もしっかり摂りましょう。これらは気血を増して体の芯から温めてくれます。ただし、体を冷やす果物や甘い物を3日間だけお休みにしなければダメですよ。効果なしで終わってしまいます。


腸内細菌を整える食べ物

 腸内細菌のエサになる水溶性の食物繊維は、海藻以外にもいんげん豆や小豆、大豆、ひよこ豆、えんどう豆などの豆類のほか、ニンニク、玉ネギ、ゴボウ、キャベツ、アボカド、梅干しなどにも多く入っています。

 一方、不溶性の食物繊維にも、腸を元気にする大事な役割があります。腸内のカスや細菌の死骸をからめとりながら、便のカサを増やしてくれるのです。

 不溶性の食物繊維は、インゲン豆やヒヨコ豆、枝豆などの豆類やおからに豊富です。納豆やモロヘイヤ、オクラなどのネバネバ食材にもたっぷりとあります。

とくに香味野菜やきのこ類は抗酸化力も高く、毎日食べましょう。


■マクロビオティックONEテーマ vol.37 岡部賢二

「月のリズムと陰陽五行〜移行周期編」

体調や精神が不安定になりやすい土用

 月が地球の周りを回る周期にも、五臓と共鳴するリズムがあり、移行周期(新月、上弦の月、満月、下弦の月の3日目の夜から4日目にかけて)胃と脾臓(現代医学のすい臓にあたる)の経絡と結びついています。

動物性を控え小食に 発酵食品も上手に活用

 土用の時期と同じように、月の周期の中でも移行周期に同じような不調が出やすくなります。心身ともにブレやすいこの周期には、ご飯、味噌汁、漬物といった、365日食べても飽きない中心軸となる食べ物を摂るとよいですね。

疲れやすさにも注意

天然の甘みが食薬

 すい臓機能の低下は、インスリンのもつ脂肪を合成する働きを損ねるので、食べても太れない、痩せの大食い、皮膚に潤いがなくなる乾燥肌、げっそりとやつれた状態を招きます。さらに悪化すると筋力の低下から、手に力が入らない、ものをよく落とす、進行性筋ジストロフィー、胃下垂、ヘルニアといった症状を引き起こすこともあります。

 そうした症状の対策としておすすめなのが、黄色くて甘みのある食べ物です。さつまいも、とうもろこし、かぼちゃ、栗を塩味でゆでたり、蒸したり、ご飯と一緒に炊いたりすると胃の働きがよくなります。


■TAOさんの北カルフォルニア紀行(中)   波多野毅

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