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松岡正剛の千夜千冊・202夜

松岡正剛の千夜千冊・202夜 エルネスト・チェ・ゲバラ 『ゲバラ日記』 URL> https://1000ya.isis.ne.jp/0202.html 〜  1968年はいろいろな意味で世界が騒然としていた ( 366夜 )。新たなターニングポイントにあたっていたことはあきらかだった。パリのカルチェラタンは火が噴いていたし、泥沼化していたベトナム戦争ではついにニクソンが北爆を停止せざるをえなくなっていた。キング牧師は暗殺されて黒人運動は怒りの絶頂に達していたし、その逆にソンミでは大虐殺がおこなわれていた 〜  しかし、実際にはゲバラは前年の1967年の10月9日に殺されていた。  政府軍による逮捕後の銃殺だった。まだ40歳になったばかりである。そして、その遺体がボリビア南部バジェグランデで“発掘”され、キューバに送り返されたのは、それからなんと30年もたった後の1997年の10月17日のことだった。 〜  ゲバラはある日、手帳に何かを綴ったあと、こう言ったらしい。「ゲリラの闘争はわれわれに人間最高のレベルに到達する機会を与えるだけでなく、真の人間になる機会も与えてくれる。このいずれにも達しえないと思う者は、そう申し出て、ここから即刻立ち去るべきだ」。 〜  いったいわれわれが80人のスタッフが10人にへってしまったとして、これでこそ目的が成就するなどと思うだろうか。そうは思うまい。しかしカストロとゲバラは、一握りの闘志こそが目的に適う起爆力をもっていると確信したのである。これがゲリラ戦略というものだった。 〜 ----------------------- 映像・キーワード「革命」> https://moviesindex1.blogspot.jp/search/label/革命

松岡正剛の千夜千冊・130夜

松岡正剛の千夜千冊・130夜 レフ・トロツキー 『裏切られた革命』 URL> https://1000ya.isis.ne.jp/0130.html 〜  トロツキーという名前とトロッキズムという言葉は同時に入ってきた ( 430夜 ) 。早稲田に入る前に早稲田に通っていたころ、誰かから聞いたのだとおもう。 〜  トロツキーは1935年に亡命先をフランスからノルウェーに移して、そこで本書を書いた。もとより執筆能力の旺盛なトロツキーだったので、あっというまに書き上げたかとおもう。原題は『ソ連とは何か、そしてどこへ行くのか』というものだった。それがフランス語版で『裏切られた革命』になったのを、トロツキーも承認したらしい。 〜  ともかくも最初はシベリア流刑と脱走が、次にはレーニンとの共闘と対立 ( 104夜 ) が、ついではトロツキーが組織した赤軍の闘いが、そして最後にはスターリンの「一国社会主義論」とトロツキーの「永続革命論」との決定的対立が、トロツキーをして20世紀史上最も過激な人生を送らせることになったのだった。 〜

松岡正剛の千夜千冊・104夜

松岡正剛の千夜千冊・104夜 レーニン 『哲学ノート』 URL> https://1000ya.isis.ne.jp/0104.html 〜  が、もうひとつの読書体験が忘れられない。本書はレーニンの読書に関する書き抜きノートそのものの翻訳で、そのため岩波文庫版ではレーニンが施したアンダーラインやメモや括弧やコメントがそのまま復元されているのだが、そのレーニンのメモやマーキングを読むことが大きな愉しみだったのである。 〜  しかもぼくは、この本で初めて、世の哲人や学者や革命家たるものがマーキングをしながら本を読んでいるのだということを知ったのだった。 〜  それがレーニンの『哲学ノート』でふっきれた。開眼したのである。なんだ好きなようにやればいいんじゃないかという爽快を得たようなものだった。これ以来、ぼくは図書館に通って本を読むときは別にすると、自分で本を入手して、好きに書きこむことを愉しむようになっていく。 〜  さて、本書に収録されているレーニンが読んだ本とは、ヘーゲル『論理学』『歴史哲学講義』と『哲学史講義』、ラッサール『エフェソスの暗い人ヘラクレイトスの哲学』、アリストテレス ( 291夜 ) 『形而上学』、フォイエルバッハ『ライプニッツ哲学 ( 994夜 ) の叙述・展開および批判』、そしてマルクスとエンゲルス ( 789夜 ) の共著になる『神聖家族』である。 〜